discuss の語源と意味

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(DUO 2387-518) ※これはDUO3.0の英単語見出し番号2387と英文番号518を示している

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語源 dis + cuss

dis- 離れて + cuss 打ち砕く、振り動かす

【シナプス・ポイント】
dis-  と  cuss  を繋げると、
離れて打ち砕く → ばらばらに打ち砕くほど話し合う → …について話し合う、…について討論する


  ↳  discussion
(DUO 2387-518)  dis- 離れて + cuss 打ち砕く、振り動かす + -ion(名詞化) → 離れて打ち砕くこと → ばらばらに打ち砕くほど話し合うこと → 話し合い、討論

  ↳  percussion
(DUO none)  per- 完全に + cuss 打ち砕く、振り動かす + -ion(名詞化) → 完全に振り動かすこと → 衝撃、衝突、打楽器

※ 語根 cuss は、「打ち砕く」「振り動かす」意味がある。discuss の意味とかけ離れているようだが、議論することは「打ち合せをする」こと。この打ち合わせの「打ち」に表現されるように、詳細に話し合うことを打って合わせると言うと、なんとなく意味が繋がってくる。
打ち合わせという言葉も、そもそも楽器を打って鳴らして合わせるところから来ているという説もあるので、理解の助けになる。percussion パーカッションは、日本語としても使われているので、語根 cuss のシナプス・ポイントとして覚えておきたい。

接頭辞 dis- = dif-, di-

dis- = dif-, di- 離れて (apart)、反対の

※かなり多くの単語に使われる接頭辞で、
 動詞の前に付く : 離れた、 反対の 意味を持つ。 「離反」と覚えるとよい。
 名詞・形容詞の前に付く : 無、不 の意味を持つ。 「不」と覚えるとよい

dis- = dif-, di- の関連語

distinct
(DUO 2125-458)  di (=dis-) 離れて + stinct  突く → 離れて突いた → 別々に突いてはっきりさせた → 明瞭な、はっきりと異なる

  ↳  distinction
(DUO 2125-458)  di (=dis-) 離れて + stinct  突く + -ion(名詞化) → 離れて突いたこと→ 別々に突いてはっきりさせたこと →(明確な)区別、差異

  ↳  distinctive
(DUO 2125-458)  di (=dis-) 離れて + stinct  突く + -ive (形容詞化) → 離れて突いたような→ 別々に突いてはっきりさせたような →(他と明らかに違う)独特の

diminish
(DUO 1821– 395)  di- (= dis-) 離れて + mini 小さい + -sh する(動詞化)→ 離して小さくする → ばらばらに小さくする → 弱まる、小さくなる/ …を弱める、…を小さくする

direct
(DUO 1004-218) di- 離れて + rect 導く、まっすぐな → 離れたところに直接導く、ばらばらを真っすぐに並べる →  …に道を示す、…を指導する(動詞)/ 直接的な、直行の(形容詞)

  ↳   director
(DUO 1004-218) di- 離れて + rect 導く、まっすぐな + -or ひと (名詞化)→ 指導するひと、監督するひと → 取締役、監督

  ↳   directory
(DUO 1004-218) di- 離れて + rect 導く、まっすぐな + -ory もの (名詞化)→ 別々に導かれたもの → 様々な指示されたもの → 指南書、電話帳、名簿

  ↳   direction
(DUO 1004-218) di- 離れて + rect 導く、まっすぐな + -ion (名詞化) → 離れたところに直接導くこと、ばらばらを真っすぐに並べること → 方向、指導、指示

  ↳   directly
(DUO 1097-237) di- 離れて + rect 導く、まっすぐな + -ly (副詞化)→ 離れた所に直接導かれるように → 真っすぐにするように → 直接に、直行で

distribute
(DUO 1376-294)dis- 離れて + tribute  与える → 離れて与える → ばらばらに与える → …を配る、 …を配送する

  ↳   distribute
(DUO 1376-294)dis- 離れて + tribute  与える → 離れて与える → ばらばらに与える → …を配る、 …を配送する

discreet
(DUO none)  dis- 離れて + creet(=cre) 分ける → 離れて分ける → 分別のある →
 思慮深い

※ 接尾辞 dis が「離れて」、語根 cre が「分ける」が合体して日本語の「分別のある」という「分ける」と「別」という言葉が合体したものになるのは非常に興味深い。分別があるから、思慮深いという意味に容易く連想できるのが良い。

discrimination
(DUO 2061-445)  dis- 離れて + cri 分ける + minate (動詞化)+ -ion(名詞化) → 離れて分けること → それぞれに分けること → 区別、差別

語根 cri は、「分ける (separate)」という意味がある。
同じ語源から派生した同様の語根は、他に cre, creet, cer(n) などがある。critical は、「(生きるか死ぬかの)危機的な」もしくは「(行方を左右する)重大な」という意味があるように、「どちらかに分ける」がコアイメージになっている。

  ↳  discriminate
(DUO 2061-445)  dis- 離れて + cri 分ける + minate (動詞化)→ 離れて分ける → それぞれに分ける → 区別する、差別する

  ↳  discriminately
(DUO 2061-445)  dis- 離れて + cri 分ける + minate (動詞化)+ -ly(形容詞化)→ 離れて分けるような→ それぞれに分けるような → 差別的な

  ↳  critical
(DUO 2176-469)  critic (=cri) 分ける + -al (形容詞化) → 分けるような → (生きるか死ぬかの)危機的な、(行方を左右する)重大な、(作品に対して良いか悪いかをコメントする)批評の

※ この単語は、一見するとバラバラの意味を持っているように感じるが、「分ける」というコアイメージを基に、生死・左右・善悪などの両極を判断する際の状況を表すことが語源から理解できる。