affect の語源と意味

Library in Wiener

(DUO 1104-238) ※これはDUO3.0の英単語見出し番号1104と英文番号238を示している

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語源 af + fect

af- (=ad-) その方向に +  fect 作る・作用する

【シナプス・ポイント】
af- (=ad-) fect を繋げると
その方向に作用する → …に影響を及ぼす、作用する


↳    affection
(DUO 1104-238) af- (=ad-) その方向に + fect 作る・作用する + -ion こと(名詞化)→ その方向に作用すること・心を動かすこと → 愛情(love)

↳    affectionate
(DUO 1104-238) af- (=ad-) その方向に + fect 作る・作用する + -ion こと(名詞化)+ ate のような(形容詞化)→ 心に作用するような → ハートにグサッと突き刺さるような → 愛情表現が豊かな


※ affect から affection/affectionate は意味がかなり隔たっているように見えるが、こうして語源レベルに落とし込んでみると、意味の繋がりが見えてくる。まさにシナプス効果といえよう。
もし、丸暗記だけであったら、似ているのみ全く意味の違う単語として認識できず、何の関連性も生まれない。
この affection の意味が「愛情」というように意味合いが狭まっているのは異質ではあるが、affect と affection の関係性を理解しておけば記憶に刻みやすい。

接頭辞 ad-, as-, ac-, ag-, al-, ap-, at- の持つ意味

ad-, as-, ac-, ag-, al-, ap-, at-
には、「~の方へ、~に」というイメージがある。
意味は、前置詞「to」と同じと覚えておけば良いであろう。

これらの接頭辞は、以下のように数多くの変形パターンがあるが、接頭辞の直後にくる語根のスペルに影響されると認識していれば細かく覚える必要はないであろう。

ad-, as-, ac-, ag-, al-, ap-, at-  の関連語

approve
(DUO 2106-454) ap- の方向に + prove 認める → の方向に認める → 良い方向に認める → …を承認する

  ↳   approval
(DUO 2106-454) ap- の方向に + prov 認める + -al(名詞化) → の方向に認めること → 良い方向に認めること → 承認、賛成

arrangement
(DUO 2537-553) ar- の方に + range 列、並び + -ment(名詞化)→ ~の方に順番に並べること、~の方に整列させること → 準備、もろもろの手配、取り決め、アレンジされたもの

※ 語根 range は、「列」(line)、「並び」(rank)の意味を持つ

  ↳   arrange
(DUO 2537-553) ar- の方に + range 列、並び → ~の方に順番に並べる、~の方に整列させる → …をきちんと並べる、…の段取りをつける、…を手配する

abandon
(DUO 619-133) a-(=ad-) ~に向かって + bandon 支配 → ~に向かって支配 → とある方向の支配にさせる → とある方向の支配下に置くので、こちらとしては見捨てる、断念する → …を見捨てる、…を断念する、…を諦める

【接頭辞が違う種類なので要注意】
abundant
※この単語の接頭辞は、ad-系では無く、ab-=abs- であるため、間違えて覚えないように!
(DUO 1125-242) ab-(=abs) 離れて + und 波 + -ant(形容詞化) → 波があふれて離れていくような → 豊富な

  ↳   abundance
(DUO 1125-242) ab- 離れて + und 波 + -ance(名詞化) → 波があふれて離れていくような様子 → 基準を越えてあふれている様子 → 豊富、たくさん

  ↳   abound
(DUO 1125-242) ab(o)- 離れて + und 波  → 波が離れるほど水であふれかえる → あふれるほどある、たくさんある(自動詞)

abundant と abandon の違い

abundant と abandon は、非常に紛らわしい似通った単語だ。丸暗記しようとすると綴りも含めて混乱し易いのだが、語源を辿ることによってしっかりと覚えることができる。
まず、接頭辞が違う。前者は ab-(=abs-)「離れて」で、後者は ab- ではなく a-(=ad-,ac-等)「に向かって」 なのだ。ad-系は後ろに続く語根の先頭の綴りによって変形バージョンが沢山あるのだが、ab-に変形するものは無い。しかし abandon のように a- のあとに語根が bandon となると紛らわしいのは事実だが、語源で覚えておくと確実だ。
語根は、前者が und 「波」、後者が bandon 「支配」だ。
それらがシナプスのように組み合わさって abundant(波が溢れて離れるイメージ) と abandon (相手の支配に向けて自分は放棄するイメージ)となっているので、それぞれの語源のイメージが浮かべられると記憶に役立つ。

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語根 fit, fic, fac, fect

fit, fic, fac, fect, feat は、 「する」「作る」というイメージを持つ

fit, fic, fac, fect, fit の関連語

perfect
(DUO 812– 177)  per- 完全に + fect 作る・作用する → 完全に作られた → 完全な

↳    perfection
(DUO 812– 177)  per- 完全に + fect 作る・作用する + -ion こと(名詞化)→ 完全に作られたこと → 完全さ、完璧さ

↳    perfectly
(DUO 423- 88)  per- 完全に + fect 作る・作用する + -ly(副詞化)→ 完全に作られて → 完全に、完璧に

effect
(DUO 23448) ef- (=ex-) 外に + fect 作る・作用する → 外に作る → 作り出した  → 作り出した結果 → 効果、結果、効力(名詞) / …を発効させる、…をもたらす、…を達成する(動詞)

 ↳    effective
(DUO 23448) ef- (=ex-) 外に + fect 作る・作用する + -ive ような(形容詞化)→ 作り出した結果のような → 効果的な、効果がある

 ↳    effectively
(DUO 23448) ef- (=ex-) 外に + fect 作る・作用する + -ive ような(形容詞化) + -ly(副詞化)→ 作り出した結果のように → 実際の効果としては → 実質的には

effect と affect の違い

effect : 結果について使われる。「名詞」でよく使われる。
   接頭辞 ef- の「外に」出た作用として「結果」が出ると覚えるとよい。

affect :  何かの変化や影響を与えるという意味で使われる。「動詞」でよく使われる。
   接頭辞 af- の「その方向に」向かう作用として「影響を与える」と覚えるとよい。