(DUO 1004-218) ※これはDUO3.0の英単語見出し番号1004と英文番号218を示している
語源 di + rect + ory
di (=dis-) 離れて + rect 導く、まっすぐな + -ory もの (名詞化)
【シナプス・ポイント】
di- と rect と -ory を繋げると、
別々に導かれたもの → 様々な指示されたもの → 指南書、電話帳、名簿
↳ direct
(DUO 1004-218) di- 離れて + rect 導く、まっすぐな → 離れたところに直接導く、ばらばらを真っすぐに並べる → …に道を示す、…を指導する(動詞)/ 直接的な、直行の(形容詞)
↳ director
(DUO 1004-218) di- 離れて + rect 導く、まっすぐな + -or ひと (名詞化)→ 指導するひと、監督するひと → 取締役、監督
↳ direction
(DUO 1004-218) di- 離れて + rect 導く、まっすぐな + -ion (名詞化) → 離れたところに直接導くこと、ばらばらを真っすぐに並べること → 方向、指導、指示
↳ directly
(DUO 1097-237) di- 離れて + rect 導く、まっすぐな + -ly (副詞化)→ 離れた所に直接導かれるように → 真っすぐにするように → 直接に、直行で
接頭辞 dis-, dif-, di-
dis-, dif-, di-
には、「分離」「否定」「反対」というイメージがある。
他にも「否定」「完全に」「外へ」の意味を持つ。
接頭辞 de- も同じような意味を持っているので、かなり紛らわしくなっている。
どちらもラテン語由来なので仕方のないことではあるのだが、dis- の方が「否定」で使われていることが圧倒的に多い。
※かなり多くの単語に使われる接頭辞で、
動詞の前に付く : 離れた、 反対の 意味を持つ。 「離反」と覚えるとよい。
名詞・形容詞の前に付く : 無、不 の意味を持つ。 「不」と覚えるとよい
dis-, dif-, di- 「分離」「否定」「反対」の関連語
discuss
(DUO 2387-518) dis- 離れて + cuss 打ち砕く、振り動かす → 離れて打ち砕く → ばらばらに打ち砕くほど話し合う → …について話し合う、…について討論する
↳ discussion
(DUO 2387-518) dis- 離れて + cuss 打ち砕く、振り動かす + -ion(名詞化) → 離れて打ち砕くこと → ばらばらに打ち砕くほど話し合うこと → 話し合い、討論
↳ percussion
(DUO none) per- 完全に + cuss 打ち砕く、振り動かす + -ion(名詞化) → 完全に振り動かすこと → 衝撃、衝突、打楽器
※ 語根 cuss は、「打ち砕く」「振り動かす」意味がある。discuss の意味とかけ離れているようだが、議論することは「打ち合せをする」こと。この打ち合わせの「打ち」に表現されるように、詳細に話し合うことを打って合わせると言うと、なんとなく意味が繋がってくる。
打ち合わせという言葉も、そもそも楽器を打って鳴らして合わせるところから来ているという説もあるので、理解の助けになる。percussion パーカッションは、日本語としても使われているので、語根 cuss のシナプス・ポイントとして覚えておきたい。
disease
(DUO 284-58) dis- 否定(not) + ease 安楽な → 安楽な状態ではない → 病気
disguise
(DUO 2338-505) dis- 離れた + guise 様子 → 離れた様子 → 通常の外観から離れた → 変装、見せかけ(名詞) / 変装する、…を隠す(動詞)
disgusting
(DUO 242-49) dis- 反対の + gust 味 + -ing (形容詞化)→ 味から離れたような → 食欲を削ぐような → 気分を悪くさせるような → 不快な、むかつく、ぞっとするような
↳ disgust
(DUO 242-49) dis- 反対の + gust 味 → 味から離れる → 食欲を削ぐ → 気分を悪くさせる→ …を不快にさせる(動詞)/ 嫌悪感(名詞)
語根 rect
rect は、「真っすぐ」というイメージを持つ
rect の関連語
erect
(DUO 2001– 433) e- 外に + rect まっすぐな → 外にまっすぐ → 直立させる → …を建てる、…を築く(動詞)/ 直立した(形容詞)
correct
(DUO 79– 17) cor-(=co-) 強意 + rect 真っすぐな → 完全に真っすぐにする → 正しい、誤りが無い(名詞)/ …を訂正する
↳ correction
(DUO 79– 17) cor-(=co-) 強意 + rect 真っすぐな + -ion(名詞化)→ 完全に真っすぐにすること → 正しくすること → 訂正、訂正箇所
↳ correctly
(DUO 79– 17) cor-(=co-) 強意 + rect 真っすぐな + -ly (副詞化)→ 完全に真っすぐに → 正確に、正しく
この似通った単語を丸暗記で明確に覚えることはなかなか難しい。非常に紛らわしいからだ。
しかし、このような単語も語源で捉えておくと、非常にスッキリと気持ち良く覚えられるから不思議だ。
collect : col-(=co-) 一緒に + lect 集める(gather) → …を集める
correct (DUO 79– 17) : cor-(=co-) 強意 + rect 真っすぐな → 完全に真っすぐな → 正しい
真っすぐな rect は、direct(DUO 1004-218) ダイレクト「直接の、ダイレクトな」と同じ語根なので、一緒に覚えると連想しやすくなる。
ちなみに、接頭辞の col- と cor- は、ともに「一緒に」「強意(完全に)」の2つのイメージを持つ co- の変形バージョンだ。見ての通り、co- の直後の語根に l が続く場合には、col- と変形し、同じく r が続く場合には cor- に変形する基本的なルールがある。
co- の変形には、頻出の com-, con- もあるので、シナプス・ポイントが豊富に存在し、一気に語彙を増やすチャンスでもある。